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Apr 29, 2023

米国との対立の中、イランが1週間で2隻目のタンカーを拿捕

米海軍は、イラン船舶数隻がホルムズ海峡でタンカーに接近し、イラン領海に押し込んだと発表した。

テヘラン、イラン– 米国との緊張が続く中、イランはホルムズ海峡で石油タンカーを拿捕し、この地域での同様の事件はここ1週間で2件目となった。

中東に拠点を置く米第5艦隊とイランメディアは水曜日、イスラム革命防衛隊(IRGC)の海軍が交通量の多い水路でタンカーを停止させたことを認めた。

第5艦隊が公開したビデオには、パナマ船籍のニオヴィ号と特定されたタンカーに、約十隻の高速攻撃型革命防衛隊艦船が接近している様子が映っていた。 米国は、タンカーは「不法な拿捕」中にイラン領海への反転航行を余儀なくされたと発表した。

イラン国営IRNA通信は、同船が革命防衛隊によって拿捕されたことを確認したが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

イラン司法当局のミザン通信は、テヘランの検察当局が、この押収は原告の告訴を受けての司法命令の結果であると述べたと報じた。

革命防衛隊は、船舶の名前や停止の理由についてはすぐには確認していない。

その数日前、先週の木曜日、イラン軍海軍はオマーン湾で別の石油タンカーを拿捕し、第5艦隊は国際法違反であり「海洋安全保障と世界経済への脅威」であると非難した。

しかしイランは、米国のエネルギー会社シェブロン社向けのクウェート原油を積んでテキサス州ヒューストンに向かっていたトルコ運航の中国所有タンカー「アドバンテージ・スウィート」がイラン船舶と衝突し、乗組員数名が行方不明、負傷したと発表した。

イランはまた、約20人のインド人乗組員を乗せた「アドバンテッジ・スウィート」号がホルムズ海峡を通過し、再三の警告にもかかわらず現場から逃走したと発表した。

しかし、西側メディアは、この船舶の拿捕は、イランに対する一方的な制裁を執行するために米国が数日前に石油タンカーを拿捕したことへの反応として行われたと報じた。

水曜日遅く、米国はイランに対し同船を解放するよう求めた。

国務省のヴェダント・パテル報道官は、「イランによる船舶への嫌がらせや地域水域および国際水域での航行権への干渉は国際法に違反し、地域の安定と安全を破壊するものだ」と述べた。

「我々は国際社会に加わり、イラン政府とイラン海軍に対し、船と乗組員の即時解放を求める」と述べた。

イランと米国はこれまでもこうした報復行為を行っており、昨年米国がギリシャ近郊でイラン産原油の積荷を押収しようとしたため、イランはギリシャのタンカー2隻を拿捕し、数カ月にわたり拘束した。 ギリシャ最高裁判所は最終的に貨物のイランへの返還を命じ、ギリシャ船舶も釈放された。

米国は、制裁解除と引き換えにイランの核開発を抑制するという2015年の世界大国との核合意を一方的に破棄した2018年以来、イランに対して史上最も厳しい制裁を課している。

水曜日の押収は、イランのエブラヒム・ライシ大統領が2日間の旅行でダマスカスに到着し、シリアのバシャール・アル・アサド大統領と会談した際に起きたもので、テヘランは米国の政治的失敗の中、この地域における「戦略的勝利」を称賛した。

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